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オランダ公園事情-1
-中庭さんかく公園-
"De Zandtuin, Rotterdam"
設計architektenburo JAN WEEDA rotterdam
オランダの都心では一戸建てがめずらしく、ほとんどが3−4階建てのアパートです。それが中庭を囲んでぐるりと一周し、ワンブロックの街区になっているのが普通です。だいたい中庭は長方形に分割され、1階に住む人のプライベートガーデンになっていますが、たまに中庭が不定形なため長方形に割り切れず、中途半端なかたちに地面が残ってしまうことがあります。以前住んでいたロッテルダム市では、その部分を児童公園にしているところをよく見かけました。そのひとつ、ニューウェスタン地区の例を紹介します。
ロッテルダム市の中規模の児童公園には、管理人さんが常駐していて、開園時間を決めて運営しているところが多くあります。 この"De Zandtuin"(砂の遊び場)にも、子供好きのおじさんの管理人さんがいて、朝の9時から夕方6時まで開いていました。ボールや自転車、スコップやフラフープなどの遊び道具をいっぱい貸し出しているので、わざわざ自分のものを持っていかなくていいから便利です。小さな売店もあり、アイスや駄菓子、そして大人のためのコーヒーも50円で出してくれていました。また隣りに保育園やこども集会場があり、オムツ代えができるトイレもありました。
遊具はチビっコから小学生までの遊びをくまなくカバーするよう、すべり台でも大小3つは置いてあるという親切設計。安全のために、小さい子のためのエリアが柵で区画されているのは少し不便でしたが、北ヨーロッパでは子どもの遊び環境の安全に対する基準がとても発達していて、地面はゴムタイルか木チップでカバーされていたり、柵の高さや間隔なども法律で厳しく定められています。遊具のデザインも、日本で見るものよりもシンプルな素材を使い、色とりどりに彩色したような、可愛いものがたくさんありました。
なんといっても、いろんな種類の遊具がぎゅうぎゅうにつまっているので遊園地みたいで楽しいのです。付き添いの大人にとっても、おじさんが入れてくれたコーヒー一杯でたちまち「お茶している」気分になれます。建物に囲まれているため、守られているような居心地の良さが合って、そこに近所の家から音楽が聞こえて来たりするとなんともアットホームな気分になるのです。
4時になると日が暮れてしまうような寒い暗い国だからこそ発達した、公園のアイデアとデザインですが、こういう居心地もデザインも良く、お金がかからない環境がオランダにはあたりまえのようにごろごろあります。政府がこういう公共施設の整備を全面的にサポートしているようです。
日本でも、楽しいデザインの遊具を取り入れたり、プレイパークのような冒険遊び場が増えて来たりしていますが、このように都市計画をからめたユニークで合理的な発想や、大人も一緒に楽しめるような工夫がされているところは、まだあまり少ないように感じています。
行政への働きかけや安全責任の問題など、課題はたくさんありますが、少しずつでもワクワクするような遊び場をデザインしてゆけたらと思っています。
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